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活躍する卒業生Vol.25 村上 雄亮 さん(東京信用保証協会)

村上 雄亮 さんプロフィール

2017年度現代福祉学部臨床心理学科卒業
東京信用保証協会

大学生活は、思い返しても充実した4年間だったと思います。
欲を言えばもう何年か延ばして、時間の許す限りもっと色々な経験を詰め込みたかったくらいです。
限られた時間はあっという間でしたが、幸いなことに学業・部活・アルバイトなどいずれにおいても思う存分チャレンジさせてもらえました。

その中でも最も注力したことは部活動です。
以前から町道場に通っていた流れで念願の合気道部に入部し、4年次には主将を務めました。
厳格な上下関係とハードな稽古から「荒稽古の法政」と謳われる当部で、何万回と投げられ踏んばった経験はおそらく生涯の思い出です。
主将として伝統と改革の両立に悩み、時には重責に心が折れそうにもなりましたが、ひとつの組織を自身が先頭に立ってまとめ、方向性を決断する経験は今でも変え難いものです。
もちろん同期や先輩方、周囲のサポートがあってやり遂げられたことで、日頃からお互いに配慮や思いやりを持つ大切さを改めて気付かされました。
当たり前ですが、いざという時に周囲が手を差し伸べてくれるかどうかは、日頃の信頼関係の積み重ねです。
この教訓は環境が変わった今でも変わらず大切にしています。

【写真】引退前最後の夏合宿にて

現在、私は信用保証協会に勤めています。
多くの方には耳慣れない組織だと思いますが、中小企業の資金調達時に保証人となって信用力を補完する公的な金融機関です。
同機関はおよそ全国の各都道府県に設立されており、中小企業の約半数の方にご利用いただいています。
私の担当業務は保証審査で、企業の財務状況や事業性などから保証の可否を検討します。
特に東京というフィールドでは様々な業種や規模の会社が集まり、世の中にはこれだけの企業とビジネスがあるのかと配属当初は驚きの連続でした。

また今般のコロナ禍においては、国をあげて企業の資金繰り支援に注力しており、一公的機関である協会も政策的な役割を発揮できるよう尽力してきました。
私自身もひとつでも多くの会社を支援したいとの思いで今日まで業務に取り組んできた次第です。
この1年間を振り返ると、微力ながら社会に貢献できたんじゃないかと感じる場面が幾度とあり、社会人として目標としてきた姿に一歩近づけたように思います。
今後は企業再生に重きが置かれると言われますが、ゆくゆくは経営支援という形で企業の成長に貢献できたらと思います。

【写真】職場風景

先行きの不透明感が拭えないなかで、大切なものを振り返る時間が今年度は特に多くありました。
学生時代から社会的にサポートを必要とする人を陰ながら支えたいという思いが、学部や現在の職業選択に繋がっていると考えると感慨深いものがあります。
もし在宅時間を持て余している方がいましたら、是非一度自身の軌跡や軸を振り返る時間を作ってみてはいかがでしょうか。
何か新しい発見があるかもしれません。

最後まで拙い文章を読んで下さった皆様、どうもありがとうございました。
月並みですがくれぐれも御自愛いただき、この苦難を一丸となって乗り越えましょう。